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ノーベル文学賞候補のグギ・ワ・ジオンゴさんとは?代表作は『泣くな、わが子よ』

今年のノーベル賞最後を飾る文学賞の発表が、日本時間の13日午後8時にストックホルムのスウェーデン・アカデミーで行われます。
日本人では、「ノルウェイの森」や「1Q84」などの作品で知られる村上春樹氏の受賞が、今年も期待されています。
イギリスの大手ブックメーカー「ラドブロークス」によると、13日午前10時の時点で、ケニアのグギ・ワ・ジオンゴ氏が1番人気で、村上春樹氏は、シリアのアドニス氏と並んで2位につけています。

ノーベル賞はアルフレッド・ノーベルの遺言に従って1901年から始まった世界的な賞であり、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和および経済学の6部門があります。
ノーベル文学賞はその中の一つで、文学の分野において理念をもって創作し、最も傑出した作品を創作した人物に授与されます。

追記:2016年のノーベル文学賞、ボブ・ディランさんの受賞が決まりました。

 

 

グギ・ワ・ジオンゴさんのプロフィール

誕生 1938年1月5日(78歳)
Flag of British East Africa.svg ケニア植民地(英語版)
職業 作家
言語 英語、キクユ語
国籍 ケニアの旗 ケニア

代表作 『したい時に結婚するわ』
主な受賞歴 朴景利文学賞(2016)
デビュー作 『黒人の救世主』

グギ・ワ・ジオンゴは、ケニアの作家。
当初は植民言語である英語を使用していたが決別し、現在は母語であるキクユ語を用いる。
小説に始まり、戯曲、児童文学、映画、論文、批評まで幅広く手掛ける。

 

グギ・ワ・ジオンゴさんの作品

『泣くな、わが子よ(英語版)』(「夜が明けるまで」とも)(1964年)
『川をはさみて』en:The River Between(1965年、『黒人の救世主』The Black Messiah 1961年の改題)
『一粒の麦』en:A Grain of Wheat(1967年)
『血の花びら』en:Petals of Blood(1977年)
『したい時に結婚するわ』en:Ngaahika Ndeenda(1977年)
en:Wizard of the Crow(2006年)

 

グギ・ワ・ジオンゴさんの作品(日本語訳)

一粒の麦 : 独立の陰に埋もれた無名の戦士たち / 小林信次郎訳. — 門土社, 1981.3
アフリカ人はこう考える : 作家グギ・ワ・ジオンゴの思想と実践 / 宮本正興編 ; アフリカ文学研究会訳. — 第三書館, 1985
精神の非植民地化 : アフリカのことばと文学のために / 宮本正興, 楠瀬佳子訳. — 第三書館, 1987.6
精神の非植民地化 : アフリカ文学における言語の政治学 / 宮本正興, 楠瀬佳子訳. — 第三書館, 2010.6, 増補新版
夜が明けるまで : 動乱に蹂躙される小さき魂 / 松田忠徳訳. — 門土社, 1989.4
川をはさみて / 北島義信訳. — 門土社, 2002.7
泣くな、わが子よ / 宮本正興訳. — 第三書館, 2012.1

 

グギ・ワ・ジオンゴさんの作品「泣くな、わが子よ」

独立直前のケニア。反英国・反白人のマウマウ戦争下の混乱の中で魂の成長をとげる少年。ノーベル文学賞候補グギ・ワ・ジオンゴの自伝的デビュー小説。