リオデジャネイロ・パラリンピック組織委員会は7日の開会式の演出について、「両脚義足の米国人パラリンピアン、エイミー・パーディさん(36)のダンスが開会式のハイライトになる」と明らかにしたそうです。
開会式でダンスを披露する予定の義足姿のエイミー・パーディ(Amy Purdy)さん、演出には、ダンサー500人とボランティア2000人が出演する。
会見に出席したパーディさんは「私にとって素晴らしい機会になる」と興奮気味。開会式では1人で踊ったり、「驚くような」相手役と踊ったりするシーンがあるという。
「人間の精神と、先進的な技術をどう融合するかが私のメッセージ。パラリンピックには2つとも必要で、障害を克服し、人々を啓発することができる」と強調した。
出典:http://www.nikkei.com/
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エイミー・パーディさんについて
両足義足になった原因は?
エイミー・パーディさんはマッサージ・セラピストになる事と、スノーボードを片手に世界を旅する事を夢見る高校生でした。
しかし、不運にも19歳の時、98%以上の確率で命を落とすと言われている「細菌性髄膜炎」を患い、医師の助言により両足を膝下から切除する事を余儀なくされます。
スノーボードが生きがいだった彼女にとって 「滑れない」ということが何より辛かったそうです。
スノーボード再開とソチ・パラリンピック
そして両足切断の手術からたった7ヶ月後で、エイミー・パーディさんは義足をつけてスノーボードを再開します。
自分の夢を叶えるために最高の義足を探し求め、満足できる義足が無いと分かると今度は自らが義足をデザインし、作り上げたそうです。
そして義足をつけて好きなスノーボードを続け、2014年のソチ・パラリンピックでスノーボードクロスの銅メダルを獲得!
それは手術から、たった1年後のことだったそうです。
エイミー・パーディの活躍はスポーツにとどまらない
著名人が社交ダンスに挑戦する米国の人気番組「ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ」にも出演、見事なダンスを披露して話題となりました。
世界の叡智が講演をおこなう極上のカンファレンス「TED」にも出演されました。
エイミー・パーディさんは現在、スポーツ選手としての枠を超え、非営利団体「Adaptive Action Sports」を立ち上げ、スノーボードやスキーを愛する身体の不自由な人々へのサポートを行っています。
リオパラリンピック開会式の開始時間
7日の開会式、エイミー・パーディさんのダンスが楽しみですね。冒頭のインタビューにあった「驚くような」相手役と踊ったりするシーンの「驚くような」相手とは誰なんでしょう?
現地時間 2016/9/7(水) 午後6時15分
日本時間 2016/9/8(木) 午前6時15分
※ 日本とリオデジャネイロの時差は12時間で日本が12時間進んでいます。
なんと相手役は…ロボット!?
相手役は、ドイツの工業用ロボットメーカーKUKAのロボットでした。右斜め上の発想ですね。
美女とロボットアーム…なかなか見かけない構図です。エイミーさん自身も「障害を持つことで、可能性が広がった」とコメントしています。
障害者スポーツと工業製品は密接な関係を持ってますね。開会式全体を通して、人間とテクノロジーの融合が美しかったです。
これからのパラリンピックの可能性を感じさせてくれるダンスでした。