平成28年11月8日(火)5時15分頃,博多駅前2丁目交差点付近において,道路陥没事故が発生しました。
この事故の原因は、地下鉄七隈線の延伸工事(ななくませんのえんしんこうじ)です。
実は今回の陥没事故は、3回目の事故だったことがわかりました。過去の事故とはどんな事故だったのでしょう?
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最初の陥没事故は2000年6月20日に起こっていた!
福岡市中央区薬院3丁目
場所:福岡市中央区薬院3丁目
陥没の状態:長さ約10m 幅約5m 深さ約8m
原因:地下鉄工事現場内へ土砂が流出。
被害者:ケガ人なし。
夕方の帰宅ラッシュ時と重なった為、大渋滞になったようです。
2度目の陥没事故は2014年10月27日
福岡市博多区祇園町
場所:福岡市博多区祇園町
陥没の状態:長さ約5m 幅約4m 深さ約4m
原因:坑内へ土砂が流出していた。
交通規制が行われた。その6分後に陥没。
被害者:ケガ人なし。
事前に交通規制が行われたことで、被害者を出さずに済みましたが、あと数分発見が遅ければ大事故になったことでしょう。
施工業者:松鶴建設・環境開発JV(共同企業体)
復旧までにかかった期間:約2ヶ月
3回目の道路陥没事故2016年11月8日
場所:
福岡市博多区博多駅前2丁目9の3
陥没の状態:長さ約40m 幅約30m 深さ約15m(現在も拡大中だそうです)
原因:トンネル延伸工事中、トンネル内に地下水や下水が流入して道路が陥没した。
地下約16~18mにある岩盤層に何らかの原因で穴が開き、地下水が岩盤層下のトンネル内に流れ込んだとみられる。
被害者:ケガ人なし。
施工業者:大規模な工事のため、5社の建設共同企業のようです。
- 三軌建設
- 大成建設
- 佐藤工業
- 森本組
- 西光建設JV
工事の内容や落札額
- 工事名:『福岡市地下鉄七隈線博多駅(仮称)工区建設工事』
- 工期:2013年12月5日~19年3月15日
- 工事場所:福岡市中央区春吉三丁目から博多区博多駅中央街まで
- 落札金額:10,760,000,000(税抜)
- 発注者:福岡市
- 工事内容:工事延長280m、うち山岳トンネル工法(NATM)延長196m、
- 削工法:アンダーピニング工法延長84m
地盤状況把握に新システム導入し、細心の注意を払いながら工事が進められていた
「人通りの多い都心部で、営業中の地下鉄、駅ビルが近接する中での工事。交通規制も最小限に抑えるなど周辺に与える影響に細心の注意を払った」と現場で工事を指揮する大成建設JVの田中芳光作業所長が話されています。
地盤状況把握に新システム導入し、工事は万全の準備を行った上で慎重に進められていたそうです。
出典:日刊建設工業新聞ブログ